CD1〜5は戦前戦中の録音で、多数の吹奏楽団、軍楽隊の演奏が集められているが、
圧巻はCD1〜3のカール・ヴォイチャッハ指揮、テレフンケン大吹奏楽団。モノラル
録音としては上質な音、また演奏も素晴らしい。
(CD6以降は戦後の録音となる)
CD6〜8はハインツ・ヴィンケル指揮、ベルリン保安警察音楽隊。
CD9〜40はドイツ連邦陸軍の第1、第3、第5、第6、第8軍楽隊、ドイツ連邦空軍の第1、第4軍楽隊
の演奏によるもの。
録音の音質は、多少ばらつきがあるものの全体としては良好。たいへん優れた録音もある。
演奏は当然といえば当然だが、軍楽隊によって、指揮者によって、またその組み合わせによって
多彩であるが、特に陸軍第1、第6、第8軍楽隊による演奏は、ドイツ軍楽の醍醐味を味わうことが
できる。演奏の質もレベルが高い。
収録されている曲は、ドイツ軍隊行進曲として有名なものは大部分が収録されているが、以外に
入っていそうで入っていないものもある。膨大なドイツ軍隊行進曲の曲数からすればやむを得な
いことであろう。それよれも、この大全集には、きわめて珍しい行進曲が多数収録されている。
この全集に収録されている曲数だけでもたいへんな数になるが、
ドイツ軍隊行進曲の歴史や特徴を味わうこともできる。